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ロサンゼルスの熱気をお届け!エンタメ企業執行役員が語る「Anime Expo 2026」現地レポート

概要

世界最大規模のアニメイベント「Anime Expo 2026(AX2026)」が、7月2日〜5日にロサンゼルスのコンベンションセンターで開催されました。自社IPの企画開発・コンテンツ投資を担当するフラッグ執行役員・蛯谷が現地に参加。ファンの熱狂だけでなく、ビジネスとしての変化の兆しを肌で感じた4日間のレポートをお届けします。

Anime Expo 2026(AX2026)とは

ロサンゼルスで開催されたAnime Expo2026の入口の様子。同イベントにて北米プレミア上映が実施された、アニメ『マリッジトキシン』が全面に押し出されている。
ロサンゼルスで開催されたAnime Expo2026の入口の様子

Anime Expoは、毎年7月にロサンゼルスで開催される世界最大規模のアニメ・ポップカルチャーイベントです。1992年に始まり、来場者数は2025年実績で41万人を超える規模にまで成長。今年もチケットは完売(SOLD OUT)となり、日本のアニメ・漫画・ゲームを愛する北米ファンを中心に、世界中から参加者が集まりました。

Anime Expo2026の会場内の様子。今年も多くのアニメファンで会場が賑わっている。
Anime Expo2026の会場内の様子

単なるファンイベントにとどまらず、日本のアニメスタジオ・出版社・レコードレーベルが新作情報を発表する場としても機能しており、ビジネス的な重要性は年々高まっています。IP企画開発・投資の観点からも、北米市場のコンテンツへの熱量を直に確かめられる、貴重な機会です。

目立つ位置に並ぶ中韓ゲームの存在感

会場に入ってまず目に入ってきたのは、日本勢ではなく中韓発のゲームタイトルのブースでした。

グローバルゲームブランドLevel Infiniteのブースの様子

KADOKAWA・TOHO ANIMATION・ANIPLEXといった日本の主要パブリッシャーは出展していたものの、東映アニメーションや講談社といった大手は今年不在。その空白を埋めるように、『NIKKE』『CHAOS ZERO NIGHTMARE』『PUNISHING』といった中韓発のグローバルゲームタイトルが、会場の目立つ位置でブースを構えていました。

これはファン側のトレンドシフトというより、日本アニメが長年かけて育ててきた熱量のある市場に、他国がビジネスチャンスを見出して乗り込んできているという構図です。アニメファンの熱狂を、日本以外の国も大きく取り込もうとしている——その動きが、今年のAXで感じた率直な印象です。

「モノ」への執着——物販ブースの活況

かつて「海外のファンはグッズをあまり買わない」と言われていた時代がありました。今年のAXを見る限り、その通説はとっくに過去のものになっています。

ANIMATEの物販ブースの様子

KINOKUNIYAやANIMATEの物販ブースには長蛇の列。聞いた話によると、開場と同時にダッシュで限定品を求めるファンもいたとのこと。コミケやリリイベで見慣れた光景が、ロサンゼルスで再現されているという事実には、新鮮な驚きがありました。

グッズを手に入れることへの執着は、そのコンテンツへの愛着の深さそのものです。「体験」だけでなく「モノ」としての日本コンテンツに対する旺盛な需要は、北米市場のポテンシャルがまだまだ伸びしろを持っていることを、肌感覚として教えてくれました。

「コト(体験)」への熱狂——ライブレポート

モノへの需要と同様に、「体験」への熱量も本物でした。今年のAXでもライブやDJイベント、各ブースでのミニライブなど多彩なパフォーマンスが会場を彩る中、特に印象的だったのがJ-POP SOUND CAPSULEとJAPAN MUSIC VOCALOIDです。

J-POP SOUND CAPSULE(会場:Crypto.com Arena)

今年はCrypto.com Arenaという大箱へとスケールアップして開催されました。SPYAIRが歴代タイアップ作品の映像とともに会場のボルテージが上がっていき、大トリを務めた高橋洋子さんの『残酷な天使のテーゼ』では、それまで着席していた観客も一斉に立ち上がりました。数千人規模の会場が、日本語の歌詞を完璧に歌いこなす海外ファンの大合唱に包まれるあの感覚は、現地でしか味わえないものです。言語の壁など、とっくに関係ない。そのことを改めて実感しました。

JAPAN MUSIC VOCALOID

JAPAN MUSIC VOCALOID 会場の様子

こちらはDJイベントで、フロアの熱狂はライブとはまた別の質感でした。 曲が変わるたびに上がる大歓声。アメリカらしい自由さでダンスやオタ芸を全開で楽しむファンがいる一方で、曲によっては日本のライブさながらにペンライトの動きが揃う瞬間もある。 まったく違うノリが、同じフロアで違和感なく共存している。その光景が、なんとも痛快でした。

総括と今後の展望

グッズに長蛇の列をつくり、ライブで日本語の歌詞を大合唱する。今年のAXで目の当たりにしたのは、北米における日本アニメ・アニソン文化への熱量が、データや数字で語られるよりずっとリアルで、深いものだということでした。

アニメへの関心が急速に高まる一方で、北米における本格的なアニメイベントの選択肢はまだ少ない。ファンの熱量に対して、受け皿がまだ追いついていない。

フラッグはその余白に、来年2027年のロサンゼルスで「ANIME UTAGE(アニウタ)―The Japan Junction―」を開催します。アニソンライブ・IP体験・参加型コンテンツを組み合わせた没入型フェスティバルとして、AXで感じたこの熱気を、そのまま次の舞台につなげていくつもりです。 

ANIME UTAGE(アニウタ)の詳細はこちら

蛯谷 朋実

IPコンテンツ事業部管掌 執行役員

前職で映画のデジタルプロモーションや映画メディアのブランディングなどを経験したのち、フラッグにて自社IPの企画開発やコンテンツ投資を担当。

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